top of page

 

        ​石森洋さん × 後藤次利さん

 SPECIAL INTERVIEW

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学生    では、はじめにお互いの第一印象と今の印象は?

石森さん    第一印象はものすごい怖い!怖いというか緊張感のあるとがった感じで。

      一番最初にお会いした時は、真っ黒の上下のスーツに赤いシャツを着られていたので

      めちゃくちゃこわかったですね。(笑) 仕事をしてからはクリエイティビティな人だなと

      改めて思ったことと、次から次へとアイデアがでてくる方なので僕が何をやるべきかという

        自分の役割がはっきりとわからせてもらえる、人のことをどんどん成長させてくださる方

                 なのと、人のことをすごく信頼してくださって、その間にご自分のクリエイティブを

                 生み出される方だな、 というのが仕事してからの印象です。

後藤さん  僕は最初見たとき怖かったですよ。

 

一同    笑い

 

後藤さん  見たことのない生物だったんで。

 

石森さん  大爆笑

 

後藤さん  人は自分の接してきてない未知のものを見たときって怖いじゃないですか。その怖さです。

        仕事はですね、飽きさせない人です。中身はもちろんですけど外見のほうも

        一度お見せしたいですね。すごかったですよ。体重も役作りのように20キロくらい 

      プラスマイナスしてくる人なんですよ、状況に応じて。(笑)

      いろんな意味で仕事してるアイデアとしても飽きさせないし、外見も含め。

      昔、表に出る仕事をしてただけあって、いろんな引き出しが豊富ですね。

        世界で一番影響をあたえるのがプーチンになってますけど、そこに食い込んできますね。

 

一同    爆笑 

学生    CUBEは今回テーマが、喜怒哀楽憎愛の6情なんですけど、

      この6情で最近思い浮かぶような出来事はありましたか?

石森さん  喜びとしては、娘が結婚しました。

 

学生    おめでとうございます!!

石森さん  なので、初めて向こうのご両親と会って顔合わせをして、ドラマのワンシーンのような感じで。

        それがとても喜ばしく、なかなかない経験だったんでよかったですね。

      このCUBEの現場では、怒ったり楽しんだり悲しんだりするので。

                 憎はないけど、それ以外の情はあります。

後藤さん  基本は怒で生きてるので、それじぁいけないなと思って、CUBEは感情を扱うんですけど、

                 自分自身は、怒の感情を消して生きていこうと思います。

学生    CUBEの演出・音楽を作っていて苦労したとこはどのような点ですか?

石森さん  現状でいうと、出演者とスタッフのスケジュールが揃わないんで、これは苦労するね。

      全てを伝えきれないから。

      今回の台本で1番大変なのが、台詞がほとんどないので、状況説明しか書けないこと。

      台詞があると読んでくれればわかるけど、今回のものはイメージ世界なのでみんなが

      理解するのに時間がかかると思うので、それをみんなに共有するのが大変かな。

後藤さん  苦労はないですよ。ないけど、OSMとは20年弱くらいの付き合いで、 関わってきた

      のは全部プロジェクトだったんですよ。こういう大きいイベント自体の全部に

      携わることが初めてで、責任の度合いというか、かなりのプレッシャーはあります。

      それと、学生だからという理由で手加減はしません。

      今回は卒業制作なんで、学校を卒業して世に出た時に、急にエンターテインメントの

      世界の厳しさを味わうよりは、ちょっとここで1段階、普段の授業よりもこちらも

                 手加減しないぞと決めていますね。その方が辛いから辞める子もいるかもしれないけど、

                 その後にはきっと役に立つんではないかと思います。

                 今までと1番違うのは学生との接し方です。

石森さん  さっきスタッフにも話したんですけど、会社員として付き合うというスタンスでやってと

      言いました。

後藤さん  実際世に出たらもっと違うんだけど、でも多少なりとも外の風を当てておこうかなと。

学生      CUBEの中で1番のこだわりは?

後藤さん  学生もいろんなプロジェクトがあって忙しいんですよ。その中で、スケジュールを

      うまく調整して、後悔しない本番で、終わった後泣き笑いできるようにこちらも時間割いて、

        後悔しないリハーサルをしたい。そこがこだわりかな、内容よりも。

石森さん  学校の発表会をやるつもりはなくて、ショーをちゃんと作ってお客様に見ていただく、

        プロフェッショナルなことをやろうという意識改革とかがこだわりですね。厳しく言うと、

        普通だと学校なんでみんな出してあげようってなるけど、

      出て恥ずかしいものを作りたくないから、ボーダーラインを決めて

      プロの世界は妥協しないんで、妥協しないラインを作るのと、

      全員での最大限を作ることが確かにこだわりかもしれないですね。

後藤さん  自分が作った曲をお客様に見せるよりも、そこに至るまでのプロセスのほうが大事。

      それだけをお互いぶつけ合う時間もなかなか作るのが難しいのがちょっと

      ストレスになりますね。もっとこれに時間がほしい。

        プロになると経験もあるし限られた時間の中でも追い詰められてできあがるものもあるけど

        学生はそこまでいってないから時間が必要。やるしかないからね。

学生    このOSM・DAの学生にしかできないことは?

石森さん  プロの人たちと一緒にショーを作れるのはOSMしかやってないからここでしかできないかな。

後藤さん  このCUBEで20曲くらい作ったけど、来年発表するだけではなく、これを土台にしてずっと

        斉唱できるコンテンツになればいいなと思います。

                 そのために来年成功させないと繋がらない。

石森さん  レギュラー化できるといいですね。ほかの学校のこともやるけど本来でいう一体感というのが

        ここでは出来るんだけど、まだそこにいききってないから、目標としてはさまざまなシーンを

        創り上げるということに対しての一体感というのは、ここならではじゃないかなと思うので、

      現状はまだ一体感は出来きってないけど出来るようになると思うよ。力を発揮できると思うし。

後藤さん  過去にね、We areで自分のベースのプロジェクトとかで参加して、それにDAのダンサーの

        みんなと一緒にイベントをする機会があったんだけど、そういうのってね他の例を見てても

        それぞれのコースでやってて、ただ本番で合体するだけなんですよ。

        同じ学校内なのに割と横の繋がりとかないでしょ?そういう時間までを本番までに消化して

        本番に臨みたいんですよ。

        なんでかって言うと、楽器を弾くだけじゃ成長は限られてる。例えばそこで自分が弾く曲で

        ダンスだったらその踊りでインスパイアされて、ダンサーはミュージシャンが出す音でイン

        スパイアされて、そういう生まれてコミュニケーションが取れるまでが過去の例を見てても

        出来てないんだよね。隣同士の学校に居るんだからもっとコミュニケーションをとった方が

        いいなと思いますね。

石森さん  授業が違って接点がないからコミュニケーションを取らないの?

学生    イベントを通して仲良くなることはあります。

後藤さん  例えばさ、ダンサーの子が「お前のベースじゃ踊れないよ。」とかそのくらいまで言える、

      そういうぶつかり合いが生まれるくらいまでになるべきだと俺は思う。

石森さん  そうですよね。

後藤さん  ただそれぞれが練習したものを本番でやるだけじゃ、次の成長はないなと思うから

      そのぶつかり合いができるくらいまでやりたいんですよね。

石森さん  実際プロの世界だとそういう会話は普通にありますからね。

後藤さん  他の学校は知らないけど、この学校の環境とか状況は色々なことにトライすることに

      恵まれていると思いますね。イベントも多いですしね。

学生    CUBEを通して学生に何を学んでほしいですか?

石森さん    同じかな、このCUBEをやることによって違うコースの学生がそれぞれのことをやって

      いるんだけど合体された「ショー」っていうのは一体どういうものかってことを体感して

      ほしい。だから、先生に言われたことをきちんとやるんじゃなくて、自分の段取りを大切

        にやったらいいんだよって思う。もっと自由でいいと思うし。

        CUBEって作品そのものから発生するんじゃなくて、このプロジェクトをやったことに

        よって思ってほしいことはやっぱり「ショー」を自分が作りあげるっていう感覚で臨んで

        ほしいことと、目立つとか自由にやってほしいってことを毎回のオーディションで言って

        るし、プロの世界を学ぶにあたってそういうことをしてほしい。

後藤さん  今回は限られた曲数だから当然オーディションになったでしょ?その中から選ばれて更に

        このイベント自体のトップになってやるくらいの意識でやってほしい。学校とかに通って

        いない同世代の子たちですごい子はたくさんいると思うから、このイベントでトップにな

        るぞという意識をもってやって、それでやっと日本中の同世代と戦えるんじゃないかな。

     

学生    CUBEの見どころはどこですか?

石森さん  んー、あの今回あんまりギミックをつかってないんですよ。人間のそれぞれの持っている

        テクニカルとか、人間の内面の部分を見せるというところで喜ばせたり驚かしたりするの

        を集中しているからこれを見どころにしたいとは思ってます。

                 ただ、見どころにするには僕らの力じゃなくてステージに乗る人たちの力なので。

                 スタッフの子たちもそうだけどね。

        あと会場に入ってきた瞬間からCUBEの世界にしたいし、1つのエンターテイメントとか

        テーマパークみたいな感じで作り上げようとしているので、それが見どころと同時に魅力

        かなと思っています。

学生    後藤さんはいかがですか?

後藤さん  僕はね、やっぱり学生の姿だと思うんですよ。ようするにどこまで練習やリハーサルで

        レベル上げて頑張って、本番では発表会ではなくお客様を楽しませるかどうかが見どころ

        ですね。見どころというかそういう風になってほしいし、なったらお客様も楽しいだろう

          なと思います。練習では涙も怒りもあるけど本番では演者自身ががちょっとでも楽しめる

        余裕・余白を持てるくらいまでになってほしいね。そうじゃないとただ頑張ってるだけだ

        とエンターテイメントにはならないからね。少し遊びの部分がないとお客様も辛くなるか

        ら、練習では頑張って本番では美しい姿を見たいかな。

学生    最後に、この業界を目指す学生にメッセージをお願いします!

石森さん    プロの世界に入ったら、目立って表現する人たちの集まりだからその中でも特に目立って

        勝っていく人たちは事務所の力とかじゃなくてその人たち自身に力があるからね。

                そんな風になるには練習という鍛錬もあれば、オーラみたいなのもがある。

                この2つが成立しないと楽しませるポイントができないと思うので、テクニカル面は練習

                するのみだけど、もう1つは気持ちだから意識を変えなきゃいけないよね。

                これは実はスタッフも一緒でねエンターテイメントの会社に入って会社員になるって人は、

                どうせならヒットさせたり、お客さんを楽しませたりすることを考えていかに人より目立ち、

                いかに人とは違うことをするかをはみ出してやるってことを考えてほしい。

                そういうような意識を持ってやってほしいなと思いますね。

後藤さん たしかに石森さんの仰る通りですよね。伝統とかも大事だし学校で学ぶことも大事なんだ

       けど、それと同時にみんながどうそれを壊していくか、創造と破壊と守るべきもののバラ

       ンスだね。そうやって変わっていくと面白いんじゃないですか?伝統芸能とかにもそうい

       う波がきてるしね。エンターテイメントはもちろんどんな業界でもそうだと思うよ。

学生   ありがとうございます!では、これでインタビューを終わらさせていただきます。

 

     

  

   

    

     

bottom of page